看板の効果
看板はほとんどの場合「広告」が目的という位置付けにあります。また、公共の場に看板を設置する際には、届け出が必要な場合がほとんどで、そんなときの言い方に「屋外広告物」という言葉があります。
広告という表現をしてしまうと、「もうけ」を目的としたものを考えてしまいがちですが、安全のために注意を促す標識のような看板や、道案内のための看板等もあるので一概には言えません。広告といえば、折込みチラシや、新聞や雑誌の広告、テレビ、ラジオのCM、DM等、思い浮かぶものはたくさんあります。
その中でも最も性格がちがうのが看板だといえるのではないでしょうか?その性格とは、基本的に移動しないということです。
この性格を知ることが、看板のことを考える上で最も大切なことであり、また、手がかりといえるのです。その移動しないという性格から考えられることは、まず他の広告と違って私生活に入り込んできません。
近年はテレビをつければ、必ずCMが流れており、新聞をめくれば広告があるように、多くの広告は見たくなくても否応無しに見せさせられ、押付けられてしまう環境が多い中、看板だけはちがうのです。
看板は一度設置してしまえば、取り外すまで広告としての役割は果たします。定期的に広告を出す手間も省けますし、長持ちすればそれだけ広告効果も続きます。しかし、数ある広告の中でも、看板は以外と地味なように感じますね。
看板の形態や内容
街を歩いていて文字の大きい看板と小さい看板の2つの看板があったとしましょう。小さい看板はたくさんの項目があって、どんなメニューがあるのかということがよく分かりますが、歩いている人や、ましてや車に乗っている人がそこまで見ることができるかといえば疑問が残ります。
通り過ぎるわずかな時間内で文字の小さい看板の項目の内容を全て見ることは困難ですし、あるいは、見ようともしないか、目に入らないという可能性もあります。
移動している人にはそこに喫茶店があるということをなるべく直感的に知らせる、知ってもらうことの方が大切となるのです。そしてその看板が印象に残っていれば、「あそこに喫茶店があった」と思い出すこともできるでしょう。これが看板の性格を活かした効果の1つなのです。
そのためには当然、目に付きやすい場所に設置したり、デザイン面での工夫も必要になってくるというわけです。
文字の小さい看板はメニューの案内として店内やショーウインドに置いたりした方が良いでしょうし、人が集まる駅のホーム等ならゆっくりと見てもらえるかもしれません。
文字の大きい看板と小さい看板、のどちらが優れているか、どちらが派手だ、ということではなく、場所や、状況よって看板の形態や内容は変わってくるものなのです。実際に目にする看板はそのようになっていることが多いということに気づくことでしょう。